« 正絃会演奏大会御礼 | トップページ | 慶應大学日文研セミナー »

国際観光都市宮島

先週末は宮島で、全国の民藝協会の大会があり、その席で平家を語らせていただきました。全国各地から200名近い方々が参加されていて、大きな会でした。とても歴史のある会で、皆様熱心に平家の語りを聞いて下さいました。当日は宮島厳島神社の千畳閣で聴いていただきました。「祇園精舎」の冒頭と「敦盛最期」を語りました。敦盛最期では、篠笛の福原一間さんと一緒に共演、福原さんに「青葉の笛」を吹いていただきました。お客様の中には涙を流して聞いてくださる方もあり、本当にありがたかったです。最後には、廿日市市長も挨拶に来られていました。

民藝協会さんの大会が終わると、いつもお世話になっているひろしまの通訳ガイド協会さんが50名くらいの外国の方々を連れてこられました。前の日、常宿にしている山一別館に宿泊されている外国人の方々3名に平曲を披露し、琵琶に触れてもらうなどしました。残念ながら英語が得意ではないので、あまりコミュニケーションはとれませんが、平家の語りを通して、日本の心は届けられるのではと思い、お話しました。今回は50名ということで驚きましたが、「祇園精舎」の冒頭と「那須与一」の最後の下りを語りました。最後には一人ずつ琵琶に触れてもらい、日本の音にふれてもらいました。

外国の人々は非常に熱心に好奇心をもって、語りを聞いてくださり、琵琶も本当に大事なものを扱うように優しく触れて下さいました。終われば会釈をし、必ずお礼をいい、中には手を合わせる人もいました。ふと、日本人の人たちより外国の方々の方が礼儀正しく、また日本文化に対し、敬意を払っているのではと感じました。かつて、世界の人たちから礼儀正しく、敬い深いとされ、羨望の目で見られていた日本人、今では世界の人たちからどのように思われているのだろうと思いました。外国の人を見て、反省を感じる。いかに、日本という国のあり方と日本人とはということを思いやる時間でした。

国際都市宮島、これからは益々外国人が増える中で、おもてなしをする日本人のあり方が重要になってくると思います。首相のいう美しい国日本という標題、それを実際にするのは政治家ではなく、一人一人の日本人であり、個人が国に何をなしえるかを考えていかなければならないのかもしれません。日本を美しくするのは日本に住まう人たちであり、日本を誇りに思い、日本を愛して、誰もが日本という看板を背負って生きているということを忘れてはいけないのではないかなと思います。それくらい、素晴らしい文化と伝統が日本には息づいていると思う今日この頃です。

|

« 正絃会演奏大会御礼 | トップページ | 慶應大学日文研セミナー »

コメント

どうなのでしょうか、こと外国の方々に対しては物語の展開等に関して、予備知識を与えられるような少なくとも簡略なガイドページのようなものは、用意されているのでしょうか。直に眼にし耳にするだけでは、やはり難しいものも残ると思うのですが。
ただすばらしいことに挑戦されているご様子、立派なものだと思います。

投稿: Lucky sound | 2007年6月 5日 (火) 12時20分

書き込みありがとうございます。
外国の方々に向けに平曲の概要と曲紹介の英語のパンフレットを用意しています。残念ながら、全訳は出来ませんが、少しずつ整備をしていきたいと思います。
通訳ガイド協会の方がいらっしゃる時は説明もいただけるので、非常にありがたいです。

投稿: 平曲 荒尾 努 | 2007年6月 5日 (火) 12時40分

今日、また拝見して納得しました。
でも、良いですね、慶応。はるか昔のことですけれども、塾監局にちょっと、それから山の下の中等部で職員をやっていたことがありますが。懐かしいですね。
ご活躍、期待しております。

投稿: Lucky sound | 2007年6月12日 (火) 16時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 国際観光都市宮島:

« 正絃会演奏大会御礼 | トップページ | 慶應大学日文研セミナー »